片頭痛との付き合いかた
        
        
           監修:富士通クリニック 頭痛外来
五十嵐 久佳 先生
         
      
     
        
片頭痛が起こりやすい要因を理解してうまく避けることが、「片頭痛コントロール」の第一歩です
     
     
        片頭痛を引き起こす要因には以下のようなものがあります1,2)。
        
           
              | 精神的因子 | 
              ストレス、ストレスからの解放、疲れ、睡眠の過不足 | 
           
           
              | 内因性因子 | 
              月経周期 | 
           
           
              | 環境因子 | 
              天候の変化、温度差、旅行、におい、光、騒音 | 
           
           
              | 食事性因子 | 
              空腹、アルコール | 
           
               
              | その他の因子 | 
              首の痛み・肩こり など | 
           
              (詳しくは「片頭痛の誘因」を参照) 
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        このような要因を自身で把握し、日常生活の中でうまく避けることで、痛みを管理して生活への支障が生じるのを防ぐ「片頭痛コントロール」につながる可能性があります1)。
      
     
        
「片頭痛コントロール」を実践するためのコツを生活に取り入れてみましょう
     
     
        片頭痛を予防するためには、食事、運動、睡眠や仕事面でのコツ(Tips)があります。
      
     
        
           
              食事面のTips
              空腹は片頭痛を引き起こすことが多いとされているので、三食きちんと食べましょう。食事面では、特定の食品やアルコールが頭痛の原因になると考えている方がいることがわかっています。しかし、それらの食品によって毎回頭痛が生じるわけではなく、全ての方に当てはまるものでもないため、無理に食事を制限する必要はありません1)。
            
         
        
      
     
        
        
           
              運動面のTips
              定期的な運動が片頭痛の予防に効果がある可能性が報告されています3)。無理のない範囲で、軽い運動を取り入れてみるのもよいでしょう。肥満が片頭痛の慢性化に関係していることも知られているため、適正な体重を維持するようにしましょう1,4)。
            
         
      
     
        
           
              睡眠に関するTips
              睡眠に関しては、睡眠不足や睡眠過多の両方が頭痛を引き起こす要因となりますので、適度な睡眠を心がけることが大切です1)。
            
         
        
      
     
        
        
           
              仕事面のTips
              ストレスは片頭痛の誘因の1つと考えられています。ただ、とかく仕事にはさまざまなストレスがつきものです。ストレスを溜めないような工夫により片頭痛を予防できる可能性があります。
            
         
      
     
        
           このように、「片頭痛コントロール」を実践するためには、片頭痛を引き起こす要因を避けたり、ライフスタイルを改善したりすることが大切です1)。自分の頭痛の特性や生活への影響を把握するために、頭痛ダイアリーの活用もおすすめです(詳しくは「頭痛ダイアリー」を参照)。この機会に生活習慣を見直し、痛みの発生を抑えるための片頭痛予防に取り組んでみませんか?
         
      
     
        
           - 1)日本神経学会・日本頭痛学会・日本神経治療学会監修. 頭痛の診療ガイドライン2021. 医学書院, 2021.
 
           - 2)Kelman L. Cephalalgia. 2007;27:394-402
 
           - 3)Amin FM, et al. J Headache Pain. 2018;19:83-91
 
           - 4)Bigal ME, Lipton RB. Neurology. 2006;67:252-257